著作権を問題なく取り扱うために

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2025.10.02
トピックス
マーケター・WEBプランナー 田中 啓子

ウェブサイトに限らず、メディアを運用するにあたって、どうしても必要になる、著作権の知識と認識。法律の専門家ではなくても、コンテンツを扱う以上、どうしても必要です。この記事では、著作権にどのように配慮するべきかというところをまとめます。

著作権についての法律

著作権については、その名の通り、「著作権法」で定められています。

著作権法には、著作者に認められている権利や、出版権、著作隣接権などのそれぞれの権利や、それらの権利の制限、権利の侵害の場合の対応などについて定められています。

それでは、これらの内容について見ていきましょう。

誰が著作者になるか

誰が著作者になるかは、著作権法第二章の第二節に記載があります。

公表された際に、氏名、またはペンネームなど氏名の代わりになるものが記載されていると著作者として推定されます。法人などに所属して、職務として作成した著作物の場合は、勤務規則などで別途定められていない場合は、法人が著作者とされます。プログラムの場合は、法人が著作者になります。

そのため、私が書いたこの記事も、私個人ではなく、先駆が著作者になります。

著作者の権利

著作者の権利は、大きく分けて、著作者の人格を守る「著作者人格権」と、著作者の財産を守る「著作権」に分かれます。

「著作者人格権」は、公開する権利である「公表権」、著作者名の表示について決めることができる「氏名表示権」、勝手に著作物を変更されない「同一性保持権」が含まれます。著作者人格権は、著作者のみに専属して、譲渡することはできません。また、著作者が亡くなったあとも、著作者人格権については、著作者が生存していたときと同等の扱いになります。

同じように、「実演家人格権」というものも存在します。これは、俳優や演奏家などの人格を守る権利です。

一方、「著作権」には以下の内容が含まれます。

  • 複製権
  • 上演権及び演奏権
  • 上映権
  • 公衆送信権
  • 口述権
  • 展示権
  • 頒布権
  • 譲渡権

譲渡できない「著作者人格権」と異なり、「著作権」は、財産を守る権利なので、全部または一部を譲渡することができます。

引用として認められる範囲

引用は、著作権法の第三十二条に、

公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。

とあります。

その際に注意するべきこととしては、以下のようなことがあります。

  • 著作者人格権である、氏名表示権や同一性保持権を侵害しないこと
  • 明確に、本文と引用箇所を区別すること
    • ウェブサイトの場合は、blockquoteなど適切にマークアップすること
  • 引用だけで記事を構成しないこと
    • 引用箇所は補強の目的に用いて、その記事の主要な価値は、独自の知識や見解で成立させること

契約時に気を付けること

記事の執筆でも、ウェブサイトの構築でも、広告配信でも条項に盛り込まれていることがありますが、「著作者人格権を行使しない」という内容が含まれていることがあります。

妥当性がある場合もありますが、無記名で利用されたり、大幅に改変されてしまっても、主張ができなくなってしまいます。改変の結果、当初記載していた内容と主旨が変わってしまっても。

もちろん、作業内容や契約の内容次第ではあるので、必ず確認をしてください。

また、この条項を盛り込んでいない場合は特に、合意がないのに、雇用関係にない相手からいただいた文章や画像を勝手に改変したり、無記名のまま記事として使用してはいけません。なお、画像の改変には、色調の変更や加筆だけでなく、トリミングも含まれます。

まとめ

コンテンツを扱う以上、執筆が本業ではなくても、切り離せない著作権の取り扱い。

乱暴に著作権の譲渡や著作者人格権の不行使を定めるのではなく、必要な範囲で適切に扱い、誰にとっても利益のあるウェブサイトの構築・運用を心がけていきましょう。